夜空と交差する森の映画祭2019
2019年9月21日(土) オールナイト開催
静岡県沼津市 INN THE PARK
「いつのまにか」うつろいゆくものたち
季節のようにあらゆるものは「いつのまにか」うつろいゆき、変わっていく。すがた・かたちを変えてしまったようにみえるけど、一番大事なところはきっと変わらないまま、あの場所で待ってくれている。くろねこと共に「まちはずれのたからじま」「きいろいながぐつ」「ねえねえ みてみて！ supported by UPLINK」「まっくらのなか」の4つのエリアを巡り歩きます。
静岡県沼津市の泊まれる公園で開催
本年の舞台となるのは静岡県沼津市の泊まれる公園「INN THE PARK」。”大人の林間学校”をテーマにした同施設はどこかノスタルジックで、今年の森の映画祭をやさしく包み込みます。
絵本のような"ものがたり"の中へ
今年のパンフレットは絵本形式。映画祭の入り口では郵便受けを通してくろねこからの手紙(パンフレットとクレヨン)を受け取り、大きな門をくぐって4つの絵本のものがたりの中に入り込んでいきます。パンフレットや会場内にはクレヨンであそべるコンテンツも。
だいじなものはどこにいるとおもう？
郵便受けをひらくと、てがみがあった。
そのてがみには変な土の跡がついていた。
「だいじなものはどこにいるとおもう？
うつろいゆく世界で 変わらない気持ちもある
うごいていることばかりじゃないのさ
クッキーを焼いてまってるよ」
てがみの裏には木みたいな絵がたくさん。
そして、まんなかには大きな矢印のようなもの。
クッキーを食べたかったわけではないけれど、
招待状をもらった気分で気づくとあの森を目指していた。
その場所には誰もいなかったけど、猫がいた。
ぼくの右手のてがみをちらりとみると、猫は森の奥へと消えていった。
森の向こうからクッキーのかおりがする。
「猫には九つの魂があるってほんとかな」
「チョコレートクッキーだといいなあ」
そんなことを思っているうちに、いつのまにか森を抜けていた。
そこには小さな大きな世界が広がっていた。
まちはずれのたからじま
あいことば をとなえる。
「よし、とおれ」
ここはぼくら5人のひみつのばしょ。
まちじゅうのかっこいいものが集められている。
きらきらの石。サイダーのビー玉。
裏山で拾った強そうな枝。
どれもぼくらのたからものさ。
まちじゅうのかっこいいものがここにある。
いつかはまちの中心にぼくらのばしょをつくるんだ。
きいろいながぐつ
今日はたのしみだった雨よほう。
お気に入りのきいろいながぐつをはいてちょっとそこまで。
ぽつぽつ ざーざー しとしと ぴちょん
雨の音にあわせて。
ケロケロ りんりん にゃーんにゃ
まるでみんなでだいがっしょう。
みずたまりにはいって、まざりましょう。
ちゃぷちゃぷ ぱしゃぱしゃ
きいろいながぐつはとっておきの楽器なの。
ねえねえ みてみて！
supported by UPLINK
パパが おにくさんがいないって言って
おでかけしちゃったから ひとりで おるすばん。
じゃがいもさんをあらって 待ってるの。 えへん。
じゃーじゃー ごしごし つるんつるん
パパの つくってくれる カレーなら
にんじんさんだって たべられちゃうの。
でも 早く かえってこないかな。
「ただいま。わあ、じゃがいもが洗ってある！」
つぎはにんじんさんもあらっちゃお。
まっくらのなか
おひさまがねちゃって、もうまっくら。
まいにち歩いているばしょなのに、
赤い信号や自分の影がなんだかこわい。
いつものばしょはどこにいっちゃったのかな。
行ったことがあるのに行ったことがない世界。
まっくらがせまってきても、
ふたりで手をつなげば、きっとだいじょうぶだね。
それでもやっぱり、こわいこわい。
絵本のパンフレット
くろねこからの手紙から森へ誘われるストーリーではじまる今年の映画祭。受付ではオリジナルの郵便受けを通して「何かお届け物があるようですよ」という声と共にパンフレットとランダム色のクレヨンを受け取る。4つのものがたりをくろねこと共に巡っていき、「いつのまにか」忘れ去ってしまっていた気持ちに触れていく。パンフレットや会場内のコンテンツはクレヨンを使って遊ぶことができる。
静岡県沼津市 INN THE PARK
泊まれる公園「INN THE PARK」は静岡県沼津市に位置しており、首都圏から東名高速で1時間半とアクセスも良く、代々木公園に匹敵する広大な敷地に豊かな自然を感じる事が出来ます。園内は森や小川など自然な地形を活かした作りになっており、イベントを行える「芝生公園」、森にひっそり浮かび上がる「球体テント」、緑を眺める事が出来る「サロンカフェ」など新しい形の公園になっています。
